藤織りは山に自生する藤の繊維で糸を作り布にする織物です。
かつては日本の広範囲にわたる各地で織られていましたが、江戸時代の木綿の普及にともなって徐々に失われていきました。そんな中、京都府北部の丹後半島にある宮津市上世屋では近年まで数人のおばあさんたちの手によって藤布が織られ続けてきました。
1985年、ためさん、ツヤさん、2人のおばあさんに師事を仰ぎ開催された藤織り講習会を発端に、私たち丹後藤織り保存会は現在日本で唯一その技術を途絶えることなく伝承し続けています。
現代の暮らしからはなれてしまう藤織りを守り伝えていくために。